生成 AI 連携の推論モデルについて

dejiren から各生成 AI に連携する際、連携先 LLM として推論モデルを選択することができます。
dejiren と推論モデルの連携により、これまで人間の専門家が行っていた高度な分析・判断タスクを自動化します。
適切なモデル選択とプロンプト設計により、業務効率を大幅に向上させることが可能です。

このページでは推論モデルの概要と、使用方法・使用例についてご説明します。

推論モデルとは

推論モデルは、通常の生成 AI の各 LLM とは異なり、複雑な問題に対して段階的に「思考」を重ねながら高精度な回答を生成する AI モデルです。
dejiren では、各生成 AI ベンダーの提供する推論モデルとの連携により、従来では困難だった高度な分析・推論タスクを自動化できます。

推論モデルの主要特徴

深い思考能力

複雑な問題を段階的に分解し、論理的に解決策を導出

高精度分析

数学・科学・プログラミング分野で博士レベルの性能を実現

自己検証機能

回答の正確性を内部で検証してから出力

処理プロセスの比較

対応モデル比較

LLM特徴適用分野推奨用途
o1段階的推論に特化した初期の推論モデル。博士課程レベルの科学問題で78.0-78.3%正答率。数学オリンピック83%正解。科学研究、数学、データ解析、アルゴリズム開発、学術研究複雑な数学問題、科学的推論、論理的分析、研究支援
o1-proo1の上位モデル。より長い推論時間で信頼性の高い回答を生成。
極めて高コスト、処理時間最長
高度な科学研究、専門的分析、複雑なデータサイエンス最高精度が必要な研究、複雑な分析プロジェクト、専門的判断
o3最高レベルの推論能力を持つフラッグシップモデル。複数ツールの統合利用、視覚的推論、マルチモーダル対応。前モデルo1より20%エラー減少。
高コスト、応答時間が長い。
科学研究、高度な分析、複雑なコーディング、法務文書、医療分野複雑な多段階分析、専門的な研究支援、高精度が必要なビジネス判断
o3-minio3の軽量版。o1-miniの後継。200Kコンテキスト、100K出力対応。数学、コーディング、科学に特化。ビジネス分析、戦略的意思決定、市場調査、データ解析、コーディング中程度の複雑さのタスク、ビジネス用推論、多角的分析レポート
o3-proo3の上位版。ツール連携機能を強化、外部情報処理能力向上。最高レベルの正確性を実現。
最高コスト、処理時間最長、専門知識が必要。
法務、医療、行政文書、研究論文、高度な専門業務法務文書レビュー、医療レポート作成、研究補助、専門的判断支援
o4-mini小型で高速な推論最適化モデル。コストパフォーマンス重視。数学、コーディング、画像解析で高性能。
ハルシネーション率0.48と高め、o3より推論深度は浅い。
日常業務、教育、カスタマーサポート、軽量アプリケーション大量処理タスク、高速応答が必要なアプリ、コスト効率重視の業務
gpt-5推論機能統合の次世代モデル。高速応答と深い推論を自動切替。博士レベルの知識。40万トークン対応。
従来より高コスト、推論モードでは応答時間増加。
汎用業務、コーディング、文章作成、エージェントタスク、マルチモーダルオールラウンドな高度業務、複雑なコード生成、長文書分析、自動化
gpt-5-minigpt-5の軽量版。明確に定義されたタスクに最適。コスト効率と速度のバランス重視。
gpt-5より能力制限、非常に複雜なタスクには不向き。
ビジネス文書作成、データ処理、API連携、中規模システム定型業務の自動化、中程度の複雑さのタスク、コスト重視の開発
gpt-5-nano最速・最低コストモデル。要約や分類などの軽量タスクに特化。リアルタイム性重視。
推論能力は最も限定的、複雑な思考は不可、単純タスク専用。
要約、分類、軽量処理、リアルタイムアプリ、大量データ処理文書要約、感情分析、簡単な分類、チャットボット、前処理

選択指針

高精度・複雑タスク
o3 > o3-pro > gpt-5
バランス重視
o3-mini > gpt-5 > gpt-5-mini
速度・コスト重視
o4-mini > gpt-5-mini > gpt-5-nano
大量処理
gpt-5-nano > gpt-5-mini > o4-mini

dejiren での推論モデルの利用


1. 推論モデルの接続設定を作成・設定します。
 VA 管理画面にアクセスし、接続設定画面 で「新規作成」をクリックして新規接続設定を作成します。
 https://www.dejiren.com/va/connection/all

2. dejiren の生成 AI コネクタで用意している生成 AI モデルのうち、
 推論に利用できるモデルを選択して各設定を実施します。

 ここでは OpenAI ChatGPT の接続設定を作成しますが、
 AzureOpenAI でも同様の LLM が指定できます。
 (「推論努力」は共通、「詳細度」はOpenAI ChatGPT のみの設定項目)

設定項目設定値説明入力
接続名任意の文字列この接続設定を識別するための任意の名称を文字入力必須
組織IDOpenAI の Organization必須
APIキーOpenAI の API Key必須
モデル推論に対応した LLM を選択https://platform.openai.com/docs/models を参照し、用途や特性から dejiren で選択可能な LLM を選択
(AzureOpenAI の場合:https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/ai-foundry/openai/concepts/models
必須
システムプロンプトこの接続設定を利用する VA で、共通して必ず生成 AI に送信する指示プロンプト個別指示事項に該当しない指示事項があれば入力します。任意
推論努力推論にかかる労力を、
[low]、[minimal]、[medium]、
[high]、のいずれかから選択します。

reasoning_effort 設定。
[low]:軽い推論。
[minimal]:推論最小化、高速応答。(gpt-5系のみ)
[medium]:標準推論。
[high]:深い推論。

設定しない場合は [medium] が適用されます。

※この設定項目は、推論に対応しているモデルでのみ機能します。
任意
詳細度応答の詳細度を、
[low]、[medium]、
[high]、のいずれかから選択します。

verbosity 設定。
[low]:簡潔な回答。
[medium]:標準的な詳細さ。
[high]:包括的で詳細な回答。

設定しない場合は [medium] が適用されます。

※この設定項目は、詳細度をサポートするモデルでのみ機能します。
※AzureOpenAI には当設定項目はありません。
任意
会話を記憶する単位会話を記憶する単位を
[ユーザーごと]、[VA×ユーザーごと]、[VAごと]、のいずれかから選択します。
会話を選択した単位で記憶します。任意

☆推論努力、★詳細度の設定可能な LLM について

LLM推論努力詳細度
GPT-5対応(minimal/low/medium/high)対応(low/medium/high)
GPT-5-mini対応(minimal/low/medium/high)対応(low/medium/high)
GPT-5-nano対応(minimal/low/medium/high)対応(low/medium/high)
o1対応(low/medium/high)非対応
o1-mini非対応非対応
o1-pro対応(low/medium/high)非対応
o3対応(low/medium/high)非対応
o3-mini対応(low/medium/high)非対応
o3-pro対応(low/medium/high)非対応
o4-mini対応(low/medium/high)非対応


2. 下記のような構成の VA 手順書を用います。


3. VA 手順書編集画面の「会話の送信」ブロックで、
 接続設定を「OpenAI ChatGPT」にし、
 モデル欄から[1]で設定した推論対応モデルを選択します。


4. 各設定項目に、推論タスクに適した設定値を入力・指定して、最後に「決定する」をクリックします。

設定項目設定値説明
メッセージ推論モデルに適したプロンプトを入力構造化された指示:タスクの目的、制約条件、出力形式を明確に指定することで、推論モデルの性能を最大化できます。
会話を記憶する任意選択OFFの場合、言語モデルは会話を覚えず、常に新しい会話の内容となります。
ONの場合、言語モデルは会話の流れを覚え、その流れを踏まえて会話します。ただし、会話の内容は最後の会話から30分を経過すると忘れます。また、50回分の会話を記憶しています。
ファイル任意選択推論処理のためにファイルを用いる場合には指定
temperature(温度)0.1〜0.3低い値で一貫性のある回答を生成
トップP0.9語彙選択の多様性制御

指示プロンプトの記載事項の例

#以下の[データ分析タスク]を実行してください:
– タスク:{具体的な分析内容}
– データ:{受信したファイルまたはデータ}
– 条件:
– 統計的有意性を検証すること
– 視覚化も含めること
– ビジネス上の示唆を提示すること
 
# 出力形式:
1. データ概要
2. 分析結果
3. 統計的検証
4. ビジネス示唆
5. 推奨アクション

業務別活用事例

データ分析・レポート作成

売上データの傾向分析、市場調査レポートの自動生成、統計的検証を含む包括的な分析レポートを作成。

指示プロンプトの例

#以下の売上データを包括的に分析し、ビジネス戦略に活用できるレポートを作成してください。
 

#分析対象データ: [添付ファイル:売上データ]
 

#分析要件:

  1. データの基本統計量と品質チェック
  2. 時系列トレンド分析(季節性・周期性の検出)
  3. 商品・地域・顧客セグメント別の売上パフォーマンス比較
  4. 統計的有意性の検証(相関分析・回帰分析)
  5. 異常値・外れ値の特定と要因分析
     

#出力形式:
 

<データ分析レポート>
 

1. エグゼクティブサマリー

  • 主要な発見事項(3-5項目)
  • ビジネスへの影響度評価
  • 推奨アクション
     

2. データ概要

  • データ期間・規模・品質評価
  • 基本統計量(平均・中央値・標準偏差等)
     

3. トレンド分析

  • 時系列グラフによる可視化
  • 季節性・周期性の定量的分析
  • 成長率・変動要因の特定
     

4. セグメント別分析

  • 商品・地域・顧客別パフォーマンス
  • 収益貢献度ランキング
  • 成長ポテンシャル評価
     

5.統計的検証

  • 有意差検定の結果
  • 相関・回帰分析の解釈
  • 予測精度の評価
     

6. ビジネス示唆

  • 具体的な改善提案(3-5項目)
  • リスク要因と対策
  • 次期アクションプラン
     

#留意事項:

  • ビジネス用語で分かりやすく説明すること
  • 統計的根拠を明示すること
  • 視覚的な理解を促進する表・グラフの提案も含めること
  • データファイルは事前にクリーニングしておく
  • 分析の目的・背景を明確に伝える
  • 特定の指標や期間に焦点を当てる場合は明記する
  • 社内の専門用語や業界知識があれば併記する

契約書・法務文書レビュー

契約書の条項チェック、リスク評価、修正提案を自動実行。法的な観点からの詳細な分析を提供。

指示プロンプトの例

# 以下の契約書を法務の専門家として詳細にレビューし、リスク評価と修正提案を行ってください。
 

#レビュー対象: [添付ファイル:ソフトウェア開発委託契約書]
 

#企業情報:

  • 当社:中小企業(従業員50名)、IT系事業者
  • 相手方:大手システム開発会社
  • 契約規模:500万円、開発期間6ヶ月
     

#レビュー観点:

  1. 責任制限・損害賠償条項の妥当性
  2. 知的財産権の帰属・利用権限
  3. 機密保持・情報管理条項
  4. 契約解除・中途解約条件
  5. 検収・保証・瑕疵担保責任
  6. 支払条件・遅延損害金
     

#出力形式:
 

<契約書レビュー報告書>
 

1. 契約概要

  • 契約の基本構造・主要条項の整理
  • 当事者の権利義務関係の概要
     

2. リスク評価マトリックス

各条項について以下で評価:

  • リスクレベル:【高・中・低】
  • 発生可能性:【高・中・低】
  • 影響度:【高・中・低】
  • 優先対応度:【A・B・C】
     

3. 重要な問題点・懸念事項

3-1. 高リスク事項(即座に対応が必要)

  • 条項番号と内容
  • 問題の詳細説明
  • 想定される損失・リスク
     

3-2. 中リスク事項(交渉・修正を推奨)

  • 条項番号と内容
  • 改善の必要性
  • 代替案の提示
     

4. 具体的修正提案

各条項について:

  • 【現在の条項】→【修正案】
  • 修正理由・法的根拠
  • 相手方への説明・交渉ポイント
     

5. 交渉戦略

  • 譲れない条項(必須修正事項)
  • 交渉可能な条項(妥協案の提示)
  • 相手方のメリットも考慮した提案
     

6. 契約締結前のチェックリスト

  • 修正必須事項の一覧
  • 確認すべき補足資料
  • 社内承認プロセスの推奨
     

#重要:

  • 中小企業の立場を考慮した現実的な提案とすること
  • 法的リスクを具体的・定量的に評価すること
  • 実務的な対応策を含めること
  • 企業規模・業界・立場を明確に伝える
  • 過去のトラブル事例があれば併記する
  • 社内の法務担当者による最終確認は必須
  • 重要な契約は段階的にレビューを実施する

研究・技術文書作成

学術論文の下書き作成、技術仕様書の生成、研究データの統計解析を高精度で実行。

指示プロンプトの例

# 以下の研究データと先行研究を基に、学術論文の原稿を作成してください。
 

#研究テーマ: 機械学習アルゴリズムによる異常検知システムの性能評価
 

#研究背景:

  • 製造業における品質管理の自動化
  • 従来の統計的手法の限界
  • 深層学習アプローチの可能性
     

#提供データ:

  • 実験データ:
  • 先行研究リスト:
  • システム仕様:
     

#研究の要点:

  1. 3つの機械学習手法(SVM、Random Forest、LSTM)の比較
  2. 精度・再現率・F1スコアによる定量評価
  3. 計算時間・リソース消費量の実用性評価
  4. 製造現場での実装課題の検討
     

#出力形式(学術論文形式):
 

<[論文タイトル(英語・日本語併記)]>
 

Abstract(英語、200語程度)

  • 研究目的・手法・主要な結果・結論を簡潔にまとめる
     

1. Introduction

  • 研究背景と問題意識
  • 先行研究の整理と課題
  • 本研究の目的・貢献・新規性
     

2. Related Work

  • 異常検知手法の分類・整理
  • 各手法の特徴・利点・限界
  • 本研究との位置づけ
     

3. Methodology

3.1 問題設定と評価指標

3.2 データセットの詳細

3.3 実装した機械学習手法

3.4 実験設計・パラメータ設定
 

4. Experimental Results

4.1 定量的性能評価

  • 精度・再現率・F1スコアの比較表
  • 統計的有意性検定の結果
     

4.2 計算資源・処理時間の分析

4.3 実用性・運用面での考察
 

5. Discussion

  • 結果の解釈・考察
  • 各手法の適用場面
  • 限界・制約事項
  • 実用化に向けた課題
     

6. Conclusion

  • 主要な発見事項
  • 学術・実用上の貢献
  • 今後の研究課題
     

7. References

  • 先行研究の適切な引用形式
     

#執筆要件:

  • 査読者の懸念点も予想して言及すること
  • 学術的な客観性・厳密性を保つこと
  • 統計的根拠を明示すること
  • 図表の配置・構成も提案すること
  • 投稿先ジャーナルの形式に準拠すること
  • 研究分野・専門領域を詳しく説明する
  • 投稿予定のジャーナル・会議の投稿規程を明記する
  • データの前処理・統計分析は事前に実施しておく
  • 専門家による内容確認・査読は必須

戦略立案・企画書作成

市場分析に基づく事業戦略の立案、競合分析、SWOT分析を含む包括的な企画書を生成。

指示プロンプトの例

# 以下の情報を基に、新規事業の戦略企画書を作成してください。
 

#事業概要:

  • 事業名:中小企業向けAI導入支援サービス
  • ターゲット:従業員10-100名の製造業・サービス業
  • サービス内容:AI導入コンサル+システム構築+運用支援
     

#企業情報:

  • 当社:IT系中小企業(従業員30名)
  • 既存事業:Webシステム開発・保守
  • 予算:初期投資1,500万円、年間売上目標5,000万円
     

#市場情報:
[添付ファイル:]
 

#検討要件:

  1. 市場機会・成長性の評価
  2. 競合状況と差別化戦略
  3. 事業収益モデルの設計
  4. 実行計画・ロードマップ
  5. リスク評価・対策
     

#出力形式:
 

<新規事業戦略企画書「AI導入支援サービス事業」>
 

1. エグゼクティブサマリー

  • 事業の概要・狙い
  • 市場機会・収益予測
  • 投資対効果・ROI予測
  • 重要成功要因
     

2. 市場分析

2.1 市場規模・成長性

  • TAM・SAM・SOMLの算出
  • 市場成長率・トレンド分析
  • 顧客セグメント別需要予測
     

2.2 ターゲット顧客分析

  • 顧客ペルソナ・ニーズ分析
  • AI導入の阻害要因・課題
  • 購買プロセス・決定権者
     

3. 競合分析・差別化戦略

3.1 競合マッピング

  • 主要競合の特徴・強み・弱み
  • 価格帯・サービス内容の比較
  • 市場シェア・成長戦略
     

3.2 差別化ポイント

  • 当社の独自価値・強み
  • 競合優位性の源泉
  • 顧客にとってのメリット
     

4. 事業モデル・収益構造

4.1 サービス設計

  • コンサル・構築・運用の詳細
  • 価格設定・パッケージ構成
  • 顧客ライフサイクル管理
     

4.2 収益計画

  • 売上予測(3年間)
  • 原価構造・利益率分析
  • 損益分岐点・投資回収期間
     

5. 実行計画・ロードマップ

5.1 事業立上げフェーズ(1年目)

  • 組織体制・人員計画
  • マーケティング戦略
  • 初期顧客獲得施策
     

5.2 成長拡大フェーズ(2-3年目)

  • サービス拡充・機能強化
  • 営業力強化・販路拡大
  • パートナー戦略
     

6. SWOT分析・リスク評価

6.1 SWOT分析

  • Strengths(強み)・Weaknesses(弱み)
  • Opportunities(機会)・Threats(脅威)
     

6.2 主要リスクと対策

  • 市場リスク・競合リスク
  • 技術リスク・人材リスク
  • 各リスクの対策・コンティンジェンシープラン
     

7. 投資計画・資金調達

  • 初期投資内訳・資金使途
  • 資金調達方法・条件
  • 事業計画・IRストーリー
     

#留意事項:

  • 具体的なアクション・マイルストーンを明示すること
  • 定量的な根拠・データを示すこと
  • 実現可能性・実行性を重視すること
  • 経営陣・投資家向けの説得力のある内容とすること
  • 企業の現状・リソース・制約を詳しく伝える
  • 市場データは最新・信頼性の高いものを使用する
  • 目標・KPIは具体的・測定可能に設定する
  • 経営陣の意向・戦略方針があれば事前に共有する

パフォーマンス最適化のポイント

処理時間の管理

  • 推論モデルは従来のモデルより処理時間が長くなります。
  • リアルタイム性を求める処理には向きませんので、用途や場面により通常の LLM と使い分けることが肝要です。
  • 推論モデルについては、業務時間外などに「決まった時間に動く」VA で用いるなど、処理所要に余裕を持った運用をご検討ください。

コスト効率の向上

  • 推論モデルは、各モデルによりコストが異なります。
  • 基本的な推論タスク、高度な分析・Web検索が必要、複合的な処理が必要、など
    用途により適切なモデルをご指定ください。

回答品質の向上

段階的検証の実装

  • 重要な判断を伴うタスクでは、複数の推論ステップに分割して検証を行うワークフローを設計します。

専門知識の文脈提供

  • 業界固有の知識や社内ルールをプロンプトに含めることで、より実用的な回答を得られます。

出力フォーマットの標準化

  • 後続処理のため、JSON形式やテーブル形式など構造化された出力形式を指定します。

注意事項・制限事項

利用制限について

  • いずれも処理時間が通常モデルより長い
  • 複雑なタスクほど処理時間・コストが増加

適用場面の選択

推論モデルは高度な分析・推論が必要なタスクに特化しています。
単純な文章生成や一般的な質問応答では推論モデルではない通常の LLM の方が効率的な場合があります。

トラブルシューティング

問題事象原因対処方法
処理がタイムアウトする複雑すぎるタスク、長大な指示や膨大なソースタスクを複数に分割・単純化
回答が期待と異なる指示事項が曖昧、不適切より具体的で構造化された指示に修正
利用制限に達した使用量超過モデル選択の最適化、処理頻度の調整、ソースデータ量の削減


▶️ 実際の業務で推論モデルを活用するため、まずは小規模なテストケースから始めて、効果を検証しながら段階的に適用範囲を拡大することをお勧めします。

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