VA手順書での変数の使用方法
変数は、個別 VA 手順書内で、VAの各手順ブロックの出力値を一時的に格納し、
任意のタイミングでその値を利用可能な機能です。

はじめに
- VA手順書は、基本的な仕様としてブロックの前に配置されたブロックで出力した情報のみが値として使用可能です。

- ブロック1は、
ブロック1自身の出力値のみ利用可能で、
ブロック2・ブロック3の出力値は利用できない。 - ブロック2は
ブロック2自身の出力値と、ブロック1の出力値を利用可能。
ブロック3の出力値は使用できない。 - ブロック3はブロック3自身の出力値と、
ブロック1・ブロック2の出力値を利用可能。
- VA手順書で、[条件分岐] で細分化された場合や、
[まとめて処理]・[繰り返し] 処理のブロック群内で得られた値は
後続ブロックで使用することができませんが、
[手順書内変数] を利用することで解決が可能となります。
- あるブロックの出力値を変数に格納し、別のブロックでその変数を参照する、
という構成にすることで、手順書の構造をシンプルにすることが出来ます。

- 変数はVA手順書内で更新が可能です。
あるブロックの出力値で一度定義した変数を別のブロックの出力値で上書きすることができます。

- 変数は、各 VA 手順書ごとに使用可能です。
あるVA①の処理の結果として得られた出力値を他のVA②で参照利用しようとする際には、
VA間での変数の共有はできませんので、
VA間で値を共用したいときには、dejirenデータベースに一時データ格納用のテーブルを用意して
VA①からdejirenデータベースに登録、VA②でそのレコードを参照する、といった手段が必要です。
適用ケース
まとめて処理
たとえば、テーブルデータをレコード単位に分割処理する [まとめて処理] ブロックでは、
ブロック群の内側にあるブロック出力値は利用できますが、
[まとめて処理] ブロックの外にあるブロックは、まとめて処理での出力値を取得することができません。
▼ まとめて処理内にあるブロック2の値はブロック3では利用できますが、
まとめて処理の外にあるブロック4では参照できません。
(∴ブロック1の出力値をブロック4では使用できない。)


[まとめて処理] の出力値を [手順書内変数] に一時格納することで、
[まとめて処理] ブロック群の外にある手順ブロックでも、
[まとめて処理] の出力値をインプットデータとして取り扱うことが可能になります。
▼まとめて処理内にあるブロック2の出力値を変数に格納することで、
まとめて処理の外にあるブロック4でも出力値を利用することができます。

分岐処理
[分岐処理] は、前段のブロックで得られた値を元に、後続の処理を振り分ける際に使います。
例えば、在庫管理のケースで、残在庫が [30未満] だったら [購買担当への発注促進メッセージを送信して確認回答を得る] 、[30以上50未満] だったら [購買担当に注意喚起メッセージを送信する] 、などです。
▼ 分岐処理の先にあるブロック3の出力値は
同じ系統にあるブロック4では利用できますが、
別の分岐にあるブロックや、
分岐の外にあるブロック8では参照できません。


分岐処理内のブロック3の出力値を変数に格納することで、
別の分岐処理系統にあるブロックでも分岐の外にあるブロック8でも
ブロック3の出力値を利用することができるようになります。
これにより、分岐系統別に類似のブロック配置構成を複数作成せずに、
処理をまとめることが可能となります。

変数の利用方法
1. VA手順書編集画面の右上にある変数アイコンをクリックして、手順書内変数を定義します。
※手順書内変数更新ブロックから設定することも可能です。



2.「高度な手順ブロック一覧」-「データ操作」にある
「手順書内変数更新」ブロックを配置します。

3.配置した「手順書内変数更新」ブロックをクリックして、
このブロックよりも前に配置されたブロックの出力値を変数として格納するように設定します。
3-1.格納対象の変数を指定します。

3-2.変数に格納する、他のブロックの出力値を指定します。

4.「手順書内変数更新」ブロックよりもあとの段階に配置したブロックで、
変数に格納した値を指定できます。

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