dejiren からのメール送信
このページでは、VA からメール送信する設定について説明します。
⚠️注意: 組織外へのメール送信は思わぬセキュリティリスクになる恐れがあります。
メール送信の利用に際しては、ご所属組織のセキュリティ規則に添って適切に運用してください。
もくじ
前提条件・必要な権限
環境 | 権限 | 必要な場面 |
---|---|---|
dejiren | VA編集権限を付与されたアカウント(VA編集者ロール、もしくはVA管理者ロールに属するユーザーアカウント) | ・接続設定の作成 ・接続設定を用いたVAの作成 |
メールアカウント | ・SMTPアクセス権限 ・送信者認証設定 |
・SMTPサーバへの接続 ・メールの送信 |
送信接続設定の作成
メール送信VAを作成する前に、VA管理画面でSMTP接続設定を作成する必要があります。
既に接続設定を作成済みの場合には、この手順はスキップして「VA手順書の作成」に進んでください。
1. dejiren VA管理画面にVA管理者またはVA編集者ロールでアクセスします。
https://www.dejiren.com/va
2. VA管理画面上部の「接続設定」をクリックします。

3. 「接続設定」画面で「新規作成」をクリックします。

4. 「新しい接続設定をつくる」で「メール送信」を選択して「つぎへ」をクリックします。

5. 各設定項目を入力・選択して「作成する」をクリックします。

設定項目 | 設定値 | 入力 | 備考 |
---|---|---|---|
接続名 | 任意の識別名称 | 必須 | 例:「システム通知用メール送信」 |
メールアドレス | 送信者のメールアドレス | 必須 | 送信者メールアドレス |
サーバ | SMTPサーバのホスト名 | 必須 | 例:smtp.mail.com |
ポート | SMTPサーバのポート番号 | 必須 | 465(SSL)、587(TLS)、25(非暗号化) |
ユーザー | 送信メールユーザー名 | 必須 | 通常はメールアドレス全体 |
パスワード | 送信メールサーバ認証用パスワード | 必須 | |
暗号化方式 | 未選択、SMTPS接続、STARTTLSから選択 | 必須 | |
メールの種類 | 送信メールの種類 | 任意 | Exchangeの場合、ドロップダウンから選択 |
ブリッジ | オンプレミスのメールサーバに接続する場合には選択 | 任意 | 通常は不要 |
暗号化方式の選択
方式 | ポート | 特徴 |
---|---|---|
SMTPS(SSL) | 465 | 接続開始時から暗号化 |
SMTP + STARTTLS | 587 | 接続後に暗号化開始 |
未選択 | 25 | 暗号化なし |
VA手順書の作成
SMTP接続設定を作成した後、実際のVA手順書を作成してメール送信処理を定義します。
1. VA管理画面にアクセスし、上部の「VA」をクリックします。
https://www.dejiren.com/va/

2. 「VA」で「新規作成」をクリックし、展開されるメニューから「新規作成」をクリックします。

3. VAの基本情報を設定して「つぎへ」をクリックします。

設定項目 | 設定値 | 入力 |
---|---|---|
名前 | この VA を識別するための任意の名称を文字入力します。 | 必須 |
自己紹介 | 「名前」だけでは説明できない、この VA の情報を入力します。 | 任意 |
ラベル | 任意の識別タグを指定します。 | 任意 |
利用対象 | この VA を利用する範囲を「わたしの VA」か「みんなの VA」のいずれかで選択します。 「みんなの VA」を選択した場合には、この VA を格納するフォルダーも指定します。 |
必須 |
VAが動くきっかけ | どのようなきっかけでVAを動作させるのか、任意のものを選択します。 ここでは例として、「VAが動くきっかけ」として「チャットに投稿したとき」を選択します。 |
必須 |
4. 「新規作成」−「VAが動くきっかけ」−「チャットに投稿したとき」で、「dejiren」を選択して「作成する」をクリックします。

5. 手順書編集画面に、「手順ブロック一覧」−「メール」にある「メール送信」ブロックを配置します。

6. 配置した「メール送信」ブロックをクリックして、ブロックの編集画面を表示します。

設定項目 | 設定値 | 備考 | 入力 |
---|---|---|---|
接続設定 | 使用する送信用接続設定 | 事前に作成したメール送信接続を選択 | 必須 |
宛先 | メールの送信先アドレス(To) | 宛先アドレスの文字列を入力、もしくはこのブロックより手前にあるブロックの出力値を指定します。 | 必須 |
Cc | カーボンコピー送信先 | 宛先アドレスの文字列を入力、もしくはこのブロックより手前にあるブロックの出力値を指定します。 | 任意 |
Bcc | ブラインドカーボンコピー送信先 | 宛先アドレスの文字列を入力、もしくはこのブロックより手前にあるブロックの出力値を指定します。 | 任意 |
件名 | メールの件名 | 任意の文字列を入力、もしくはこのブロックより手前にあるブロックの出力値を指定します。 | 必須 |
本文 | メールの本文内容 | 任意の文字列を入力、もしくはこのブロックより手前にあるブロックの出力値を指定します。 | 任意 |
添付ファイル | メールに添付するファイル | このブロックより手前にあるブロックの出力値であるファイルを指定します。 | 任意 |
動的な内容の設定:
宛先、件名、本文などの項目では、このブロックより手前のブロックの出力値を利用できます。
例えば、受信メールの送信者に自動返信する場合、宛先に「受信メールの送信者アドレス」を設定できます。
トラブルシューティングと参考情報
よくある問題と対処法
問題 | 原因 | 対処法 |
---|---|---|
認証エラー(535 Authentication failed) | ユーザー名・パスワードが不正 | 認証情報の確認 |
送信エラー(550 Relay not permitted) | SMTPリレー許可の問題 | SMTP認証の設定確認、送信者アドレスの確認 |
接続タイムアウト | サーバ設定やネットワークの問題 | サーバ名・ポート番号の確認、ファイアウォール設定の確認 |
SSL/TLS エラー | 暗号化設定の不整合 | 暗号化方式の設定見直し、証明書の確認 |
添付ファイルが送信されない | ファイルサイズ制限超過 | ファイルサイズの確認、圧縮または分割送信の検討 |
文字化けが発生 | 文字エンコードの問題 | UTF-8またはISO-2022-JP設定の確認 |
スパムフィルターで拒否 | 送信内容・頻度の問題 | 送信内容の見直し、SPF/DKIMの設定確認 |
デバッグのヒント
- 段階的テスト:まずはdejirenではなく他のMUAで正常にメールが送信できることの確認から始める
- ログ確認:VAの実行ログで詳細なエラー情報を確認
- テスト環境:本番運用前にテスト用メールアカウントに向けて送信し、そのアカウントで dejiren からのメールが受信できることを確認
- メール受信確認:送信先のメールボックスで実際に受信できるか確認
- メールクライアント確認:同じ設定でメールクライアントから送信可能か確認
- 送信量制限確認:プロバイダーの送信制限を事前に把握
セキュリティ考慮事項
- 送信専用のメールアカウントを使用
- 送信メールの内容に機密情報が含まれていないか確認
- 添付ファイルのウイルススキャン実施
- 定期的なパスワード変更とアクセスログの監視
- 最小権限の原則に従ったアクセス権設定
- SPF・DKIM・DMARCの設定でなりすまし防止
送信制限とパフォーマンス
プロバイダー | 日次送信制限 | 時間制限 | 対策 |
---|---|---|---|
Gmail | 500通/日 | 100通/時間 | 複数アカウント使用、送信間隔調整 |
Outlook | 300通/日 | 30通/分 | バッチ処理の実装 |
Yahoo! Mail | 500通/日 | 制限あり | 送信頻度の分散 |
独自ドメイン | プロバイダー依存 | プロバイダー依存 | 事前にプロバイダーに確認 |
パフォーマンス最適化
- 送信間隔の調整:連続送信を避け、適切な間隔を設定
- バッチ処理:大量送信時は複数回に分けて処理
- 優先度設定:重要なメールを優先的に送信
- リソース管理:同時送信数の抑制
- エラーハンドリング:送信失敗時の再送処理
メール到達性の向上
送信したメールが確実に相手に届くための設定と対策について説明します。
設定項目 | 目的 | 設定方法 |
---|---|---|
SPF設定 | 送信元IP認証 | DNSレコードにSPFを追加 |
DKIM設定 | メール署名認証 | メールサーバでDKIM有効化 |
DMARC設定 | なりすまし防止 | SPF・DKIMと組み合わせて設定 |
送信者名統一 | 信頼性向上 | 一貫したFromアドレス使用 |
配信停止機能 | スパム判定回避 | メール内に配信停止リンク追加 |
自動化時の注意点
- 送信前の内容確認プロセスを組み込む
- エラー時の代替手段を用意
- 定期的な動作確認とログ監視
- 法的要件(個人情報保護法等)の遵守
- 受信者の配信停止要求への適切な対応
監視とメンテナンス
- 送信成功率の監視:送信成功・失敗の統計を取得
- エラーログの確認:定期的なエラー原因の分析
- 受信者反応の追跡:開封率・クリック率の測定
- 定期的なテスト:月次での動作確認テスト
- 設定の見直し:業務要件変更時の設定更新
補足説明
- メール送信機能は外部SMTPサーバに依存するため、サーバの状況により動作に影響が出る場合があります
- 大量のメール送信が予想される場合は、専用のメール配信サービスの利用をご検討ください
- メールプロバイダーの利用規約と送信制限をご確認の上、適切にご利用ください
- 重要なビジネスプロセスで使用する場合は、送信結果を管理できる仕組み(CCに自社アドレスを追加、実行履歴をdejirenデータベースに記録して関係者に定時配信するなど)や、冗長化や障害時の代替手段を検討してください
- 個人情報を含むメールを送信する場合は、プライバシーポリシーと法的要件を遵守してください
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